世界1位営業女子が教える幸せな共働き 

残業なし、有給100%消化、育休3回、欲張りに稼いで家庭時間命 外資系アラフォーママの軌跡

労働基準局と人事に相談をした際の、夫について

rikarin.hatenadiary.jp

上記記事を書くにあたって、我が夫がサービス残業ブラック企業で働いていて、苦しんでいるように思えたかもしれない。夫は実のところ長時間労働を苦痛には思っていなかった。苦痛に思っていたのは私だけだった。そのため労基と人事に私が突撃するなど、夫は全くもって歓迎していなかった。私が夫の家庭滞在時間を増やしてほしかったから、アクションを起こしたかったのだ。ちなみに私は最終的にちゃんと夫に許可を取ってから、動いた実際のところをもう少し詳しく書いていく。

まず夫は長時間労働の職場をそもそも楽しんでいた。会社内での雰囲気は良く、同僚とも仲が良く、一日の大半を会社で過ごして居た。なんなら週末も一緒に同僚とつるむほど。仕事が楽しくて仕方がなかったようだ。夫の営業成績は良くMVPを何度も取り、早くに昇進もしていた。

私も会社で出産する前までは残業もしていたし、同じく仕事は楽しかったので、たまに自主的に家に持ち帰って働いたりもしていた。ただ将来子育てをするに当たり、同じペースで働くことは出来ないと感じていた。そして私の勤めていた会社は外資系企業で、女性社員はもちろんの事、男性社員も家族を第一に働き方を工夫しているヨーロピアンの同僚が普通に沢山居た。しかし夫の働き方はどう見ても、それらからはかけ離れていたのである。(ビール飲みながら深夜会議するような社風はまず私の職場ではなかった。ランチMeetingでお酒が出る事はあっても私の会社では仕事はさっさと終わって家族と過ごそうというカルチャーの会社であった。)

私は結婚前から夫と将来共働きをするにあたり、家事育児は50:50でやりたい、育休もなんなら一緒にとって欲しい。母親だけが育児の全責任を担うのはおかしい、父親不在は嫌だ。一緒に協力してお互いのキャリアも築きながら家庭を築きたいと夫に熱心に話をしていた。夫もその時は同意をしていたのである。

夫が長時間労働をするのは子供が産まれる前までなら100歩譲って許せたが、子供が産まれてから、2人の子供なのに私が1人で世話をする事になるのは絶対に私は避けたかった。父親不在の子育ては嫌で、我が子には父親との時間をしっかり確保して欲しかったのだ。そのため夫に働き方を徐々に変えてほしいと結婚当初からずっと訴えていた。

それに対する夫の回答は「俺の会社では無理。会議が遅くに始まるし、みんなこういう働き方しているのだから。」だった。それでも夫にも出来る事は、自分から上司に働きかけるとか、私はあると思った。私も自分の会社で初めての産休育休を取るべく動いてきたのだから。(また詳しく書きます。)

私は夫が働き方を変えようとしないなら、結婚前の約束と違うので離婚も考えると詰め寄った。経済的に養って欲しいとお願いをしているわけでもない、あなたが仕事を好きなように、私だって今の仕事が好きで続けたいと思っている。あなただけ今の働き方を続けて、父親業を放棄するなら、そして私1人で育児をする事になるのであれば、そんなパートナーは要らないと話した。そこまで身を粉にして働く必要はない、私も働いているし。あなたの人生のすべては会社なの?頼れる両親も近くに居ないし、あなたが必要なんだけど。あなたなしにはどう考えても私たちの家庭が回らないと思う。あなたの代わりは会社では居るけど、私の夫であり、未来の子供の父親の代わりは居ない。

まだ子供も生まれる前の九州男児の夫にどれだけ響いたかは不明だが、とりあえず夫は新婚早々に離婚されるのは困ると、私の匿名での労基突撃、人事に相談をしてもいいと許可を出した。

ちなみに夫から仕事を邪魔するそんな嫁なら離婚すると言われていたら、私はそもそも労基や人事のアクションはしていなかった。夫を諦めなかったからこそ、こんなこと、やったのだ。普通の夫はこんな嫁、たぶん、嫌だろう。夫の器に感謝している。

ちなみに、前の記事にある通り、結果、夫は会社の上司、執行役員の方から、奥さんの事を責めないで居てあげてほしいと言われた。なぜなら奥さんが言っている事は正しいから。会社もそうあるべきだと。

これは会社の建前だったのかもしれない。会社が人材サービスのリーディングカンパニーだったからか。大手企業だったからか。それとも夫が会社で成績が良く買われていたからか。会社の評判を落としたくなかったからこのラディカルな殴り込み電話をかけてきた奥さん(私)がうるさかったからか、理由はわかりません。

最終的に、夫の会社の人事も、上司も、役員も、みんな私の味方だった(笑)

結果、夫の会社は時間をかかったが徐々にまともな労働管理をするようになった。

微力ながら、社会を変える一歩はまずは自分の家庭・夫から、これで良かったと思っている。